３歳児にわいせつ行為をしようとする２０歳も信じられないし、騒がれたからうっかり殺してしまったというのも信じられない。本当に悲しすぎます。もしかしたら、そんな変質者は私たちのすぐ近くにいるかもしれないし、人ごととは思えない事件です。
この事件に関しての新聞記事とコラム。
昨日、２歳半のハーフちゃんのママと話していたときも、この事件のことが話題になりました。ハーフちゃんママは、わざとハーフちゃんを１人にすることはないけど、ハーフちゃんの方がスーパーなどで走り回ってママから離れるから怖いと言っていました。
イギリスやアメリカでは、ある年齢まで子供だけで留守番させるとか、子供を車に乗せたまま（ちょっとの用事を済ます間）車を離れるなんてことは、法律で禁じられています。でも、日本だと近所にお買い物で１０分程とか、車ででかけてATMでお金をおろす間の数分なんて、つい子供１人にしてしまう方もいるんじゃないでしょうか。また、いつも行き慣れているスーパーで、子供がトイレに行きたいと言ったら、『じゃぁ、行っておいで』と言う親は、日本では特別ひどい親ではないようにないように思います。
この３歳女児の親御さんが、インターネットの一部で「子供から目を離した親にも責任がある」と言われたりしているということですが、殺人事件なんて起きたことがない田舎町で、いつも行き慣れているスーパーだったりすると、「まさか自分のコが変質者の餌食になる」なんていう前提で行動しないのもわからないでもありません。ちょっとお留守番も、車でちょっと待っててねも、１人でトイレ行ってくるも、「変質者などがいない平和な日本」が前提なんですよね。
この熊本の３歳女児の両親はすごく無責任に１人にした訳でもないのに、こういうことが起きてしまった。きっとこの両親は、ネットで言われるよりもさらに目を話した自分たちを責めているのではないかと思います。そして、怖いのはこの事件が特殊な事件ではなく、私たち誰にも起こりうることだと思います。
去年のクリスマスの時期ですが、友達家族と一緒に（私の住んでいるところから離れた）大きなショッピングモールに行きました。友達一家がトイザラスでお買い物している間、ムスメは眠そうだったのでベビーカートでトイザラスの前をうろうろしていました。ムスメを寝かそうと思っていたので、同じ場所で前後にカートを動かしていたのですが、小学校高学年〜中学生くらいの男の子が、ちょっと離れたところからじっとムスメを見つめているのに気づきました。ちょっと気になったので、その男の子から見えないところに移ってまたベビーカーとを揺すったりして、ふと気づくとまたその男の子が少し離れたところからじっと見つめています。どんなに角度を変えても、最終的にムスメが見える位置にずれて見つめていました。友達一家がトイザラスから出てくるまで１５分から２０分くらいでしょうか。その男の子も１人できた訳じゃないと思うし、何よりおもちゃ屋さんなんて見るものたくさんあるのに、執拗にムスメを見つめるのがちょっといい感じがしませんでした。
この話しを後で私の両親に話して「気持ちが悪かった」と言ったら、その時は父親は「それは、このコ（ムスメ）がかわいいから、つい見ちゃったんだよ〜、しかもその子も子供でしょ？ 気にしすぎなくていいよ。」と言っていましたが、女としての観点か母親としての観点で、その男の子の視線は気持ち悪いと思ったのです。女として、男の人から見つめられるのを感じた時に、まんざら悪い気がしない見つめられ方と、気持ち悪いと感じる見つめられ方があると思います。（これは、もしかしたら女性でないとわからないのかもしれませんね。）その男の子の見つめ方は嫌な感じがしたので、母親としてそういう視線からムスメを守りたいと思う気持ちにさせたのだと思います。もちろん、その男の子の視線が嫌＝その男の子がロリコン気味もしくは将来の変質者、だと決めつける訳ではないけど、でも女の子の親として、危険をなるべく排除する努力を怠らないのであれば、こういう男の子に近づけないようにしなければならないのかなと思います。
また別の話しになりますが、長崎のランタンフェスティバルにいったときに、ムスメの写真を撮っていたときに、６０歳くらいの女性の方が「あらぁ、かわいいわねぇ」とムスメの近くにきてワタシに話しかけました。「ほんと、かわいい子ねぇ」と言いつつ、ムスメのほっぺを手ですりすりしたり、そのうちムスメの手を握ってムスメとちょっと数歩歩いてみたり。この女性のことを気持ちが悪いとか、危ないかもとは思いませんでしたし、もしかしたら、孫が欲しいけどまだ孫がいないだけのおばあさんなのかもしれません。ただ、私の感覚からするとさわり過ぎだと思いました。ちょっと前に、西松屋で「かわいい赤ちゃん！ ちょっと抱っこさせてください。」と言って女の人が、何人もの赤ちゃんの足の骨を折る事件がありましたよね？ こういうことがあると、子供や赤ちゃんをかわいいという女の人を、素直に受け入れていいものか悩みます。
できることなら、あの男の子の視線は嫌らしいわとか、このおばあさんちょっと馴れ馴れしすぎるわなんて思わずに、ムスムをかわいがってくれてありがとうと思いたい。スーパーに変質者なんていないから、トイレに１人で行けるようになったら、１人で行ってもいいよといってあげたい。でも、こういう事件が起きると、親としては用心しなくちゃいけない。
どこまで用心しなきゃいけないかの線引きも難しいと思います。トイレに１人で行かせないという人も、「抱っこさせて」と言われたらするかもしれないし、ムスメをじっと見つめる男の子がうちの近所のスーパーでいつも見かける男の子だったら、どういう風に気をつければいいのでしょうか。そして、よくも悪くも、ハーフのコは、日本で目立つというのも、忘れてはいけないことなのかなと思います。
人を疑うのが前提の社会なんて嫌ですね。
殺した２０歳の青年の親も、人の親。この事件を、子供を殺した自分の子供をどう思うのでしょうか。積極的で真面目だった、問題を起こしたことがないというタイプの若者が、こういう事件を起こしてしまう。こういう子供（青年）を増やさないためには、どうすればいいのでしょうか。
いろんなことを思った事件です。
心ちゃん、安らかにお眠りください。
ご両親も、悲しみが癒えることはないと思いますが、残された他の３人の男の子たちを大切に、そして穏やかに暮らせる日が１日も早くきますように。
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