今日は冬至。一年で最も夜が長い日。
2年前の冬至の日。私はスペインのシエラネバタ山脈の麓の小さな村に住んでいました。そこで、仲良かったイギリス人の友達は冬至の日をお祝いします。
村の中心部はクリスマスの飾り付けで着飾っています。
村のシンボルだった教会の2つの塔。
「今日が一年で一番夜が長いということは、明日から毎日少しずつ昼が長くなっていくでしょ? だから私は冬至の日が大好き♥」と言って、私と彼をバーに連れて行って飲み物をおごってくれました。
「冬至の日は夜が一番長いからイヤ」ではなく、反対の発想で冬至が好きという彼女はとても素敵だと思います。
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今日の冬至は、彼女でなくてもお祝いしたくなるようなスペシャルな夜。1年で太陽が北半球の地上を照らす時間が最も少ない日、太陽が遠くに傾いている日に、満月。さらに、皆既月食なのです。
月食というのは、月が地球の影に隠れる現象です。私の大好きな日食は、太陽、月、地球、自分という順番で一直線上にあるときにみれるものだけど、月食は、月、地球、太陽の順に一直線上にあるとみれます。普通は1ヶ月ほどかけて満ち欠けする月が、数時間の間に欠けていき、元の満月に戻ります。そして、その月の満ち欠けをつくる大きな影、それは地球の影なのです。
実はムスメが生まれた日も、満月で月食でした。(月食は満月のときにしか起こりません。)そのときは、半影月食という月食で今回みたいに月、地球、太陽が一直線上にはならず、太陽の影の部分に地球がはいるという月食なのですが、そんなスペクタクルなことが起きている夜空の下で、ムスメは生まれたので、勝手に私はムスメのシンボルは月だと思っています。
皆既月食中の月は、地球の大気の影響で写真のように赤銅色に輝いて映ることが多いです。(夕焼けが赤いのと同じ原理らしい。)こんな幻想的な月に地球の影が映っていくところを眺めて、ちょっぴり宇宙を感じる夜なんていうのは、どうでしょうか。National Graphic のニュース記事によると、冬至に起きる月食は372年ぶりなんですって。お天気よくなるといいなぁ。