彼はすでに何度もバイロンからケアンズ間のロードトリップはしたことあるので、今回のロードトリップは私が行きたいところに行こうということになっていたけど、私はバイロンとニンビンとブリスベンとフレーザーアイランド以外は特に行きたいところはなかったので、彼おすすめのところを訪ねたり、滞在したりしました。
彼が旅の最初から「お気に入り」だと言っていた1770という場所は、ケアンズへ行く途中に寄れるのではなく、一度ハイウェイを降りて2~3時間くらいかかるところにあります。それでも、彼が好きな場所と聞くと私は行ってみたい。それに、ブリスベンの友達がこの間日食の後、ケアンズから1か月くらいかけてブリスベンまでロードトリップしたときのお気に入りは、1770の隣のビーチ Agnes Water。
やっぱ、行くでしょ。
途中、ランチ休憩に寄ったモールで。
パークレンジャーみたいな人がワニのショーをやっていたので、見ていたら、最後に「ワニにさわりたいひとー」だって。ムスメも私に抱っこされて、おそるおそるさわってみています。
乗り物をみると、すぐに彼をみて甘えることを覚えたムスメ。
オーストラリアでの乗り物はどこも2ドルでした。
雨。そういえば、この時期この辺りは雨期でした。
Noosa から1770まで4時間から5時間。宿も探さなきゃだし、暗くなる前についた方がいいね、なんて言いながら順調に走っていたころ。
いつものように彼がガソリンをいれ、私はレジにお金を払いに行きました。彼がガソリンをいれ終えたのを確認して、お金を払おうとして、財布をさがすと、、、、
財布がみあたらない。
あ、彼が持ってるんだった、と彼のところに戻ったら、いや、持ってないという。
実は、私の旅行用の財布は必要最低限のカード(銀行カード1枚、クレジットカード2枚)と現金だけだったので、彼の財布にいれてもらい、旅行中は彼の財布をふたりで使っていました。
その財布が、みあたらない。
いやいや、車のどこかにあるだろう、と荷物を全部探して、探したけど見つからない。
Noosaで、最後のお店ではあったから、そのお店のどこかにあるのかもしれないけど、お店の番号とかわからない。戻るといっても、もう3時間以上ドライブしてるし、、、。
彼は私が持っていると思ったといい、私は彼が持っていると思ったという。一瞬お互いに、えぇ?という気持ちと、むっとしたけど、ここで「あなたが持っていると思った」という押し問答してもしょうがない。
ガソリンスタンドのレジのおにーさんには、状況を説明して待ってもらう。
そして、私は思い出した。旅行中の財布にはたしかに必要最低限しかはいっていないけど、日本に帰ったとき用の日本円と、予備のクレジットカードが荷物の中にあることを。
そして、その予備のビザカードで決算しようとすると、なぜかできない。普段使っていないカードなので、暗証番号間違えたかな? と思いつくもう1つの番号をいれたけど、決算できない。
あ、2回間違った。
クレジットカードや銀行のカードの暗証番号は、続けて3回間違えるとロックがかかるはず。もう間違えられない。
うーん。どうしよう。
レジのおにいさんに、パスポートをおいていって、まずはNoosaのお店に財布が落ちてないか探して、なかったら日本円を替えて戻ってくるよ、とお願いしたら、「いいよ、上の人に確認してくる」と言ったら、中からおばちゃんがでてきて、すごい剣幕で怒鳴られ
「ガソリン代を支払わずに、この敷地を出たら、警察をよぶ!!!!!!!!!!!!! あんたたちが悪いわけではないけど、これまでそういってどれだけの奴らが戻ってこなかったことかわかるか? どれだけ損しているかわかるか? 戻ってくる保証とかそういう問題でなく、金払わないとここから去っていくな、わかったか!!!!!!!!!!!!!!!」
.....。
ど、どうする?
彼は日常使っている財布だから、普通に彼が使う銀行のカード、クレジットカードはいっていて、全部ない。私の予備のカードは2回間違えて、次に間違えたらもうアウト。日本円はガソリンスタンドを去ることなしに替えることはできないし。さぁ、どうする。
念のため、もう一度、車の中の荷物だして探してみる。
やっぱり、ない。
辺りは暗くなってきた。ムスメに夜ごはんも食べさせてない。(けど、バナナとかデーツがあったので、それを食べさせる。)
かなり、気分的に落ち込む。(当たり前)
私は母にメールして、私のビザのカードの暗証番号を調べてもらうようお願いする。外出中だったので、家に帰ったらすぐ調べると言ってくれた。
しばらくして、母から連絡がきた。
暗証番号は、私が最初にトライした4ケタの数字だと、私のメモには書いてあるという。
それで、認証下りなかったんだけどなぁ。。。。
母にお礼をいって、彼と話し合う。
私のビザが使えれば、とにかくこのガソリンスタンドに支払って、ここから離れることはできる。暗証番号がわかれば、キャッシングもできるし、なんとかなる。最悪のケースは、ビザが使えなかったとき。さて、どうしよう?
この話しあい、もう、かなり暗いし、重いし、どよよよよ~ん。
お互いを責めたい気持ちもあったと思う。私は彼にまるなげして頼りたい気持ちもあったし、実は彼は(ケアンズで彼のビジネスの)状況が最悪なときに、今回の旅にきていて、最悪の上塗り状態。
とにかく、ビザの暗証番号が(私が記憶していたもの、母に調べてもらったものと)違った場合どうするかというプランBたちを考え、(この話し合いが結構最悪だった。けど、お互い冷静に話し合えたというか、、、そしてそのプランBたちを頼らなくていいことを願って)、3度目の正直。クレジットカードが使えるかどうか、やってみることに。
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問題が起きている間、ムスメは私のiPhoneを持っていたのですが、自分で私のデジタルトイカメラのアプリをあけて、お菓子の写真をたくさん撮っていました。ちゃんと撮れてて、びっくり。
ムスメは、訳がわからなかったと思うけど、「マミたち、すっごいすっごい困っていて、どうしたらいいかわからなくて、どうしようもなくて、本当に困っているから、余裕をもって相手にしてあげれなくてごめん。遊んであげれなくて、ごめん。ジュースも買ってあげられなくてごめん。」と説明したら、ワタシたちの緊迫した状況を感じとったらしく、わがまま言わずすごく落ち着いていてくれました。
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怒りまくっている店長(マネージャー?)以外の店員はかなり私たちに同情的だったので、私がビザをもってレジにいくと、心配そうに「暗証番号わかった?」と聞いてきた。
「最初に私が試したものみたいだから、再度やってみる」
私は慎重にクレジットカードを機械に挿入して、暗証番号を押す。「エンターキーを押して」と言われたら、暗証番号の数字をもう一度確認したくなって、一度キャンセルして再度番号を押したら、
Not approved (認証できません)
ええええええええええええ、と慄く私に店員さん、ひとこと。
「キャンセルしたからだと思うよ。もう一度やってみて」
そして、再チャレンジした後に「Approved(認証しました)」の文字がでたときには、店員さんと一緒に喜びました。
「ありがとう! ありがとう! ありがとう!」(店員さんは何もしていないが)
こうして私たちは、悪夢のような数時間を過ごしたガソリンスタンドを後にすることができました。とりあえず、財布を見つけにNoosaへ戻ることに。
財布は見つかるのか? つづく。
ちなみに、ふたりの運転免許証はレンタカーの書類と一緒にいれてあったので、無事。私たちのパスポートも財布にいれていないので、無事。もちろん携帯電話などもなくしてないです。